本日11月24日日曜日、いつも取材などでお世話になっている、臨床内科専門医で正木クリニックの正木初美院長が主催するイベントを見学させていただきました。
テーマは、「よくわかる認知症講座
~第23回 健康と病気のすべてを親しく勉強する会」。
会場として貸しきられた、正木クリニック近くの小学校(大阪市生野区)の講堂に、180名近い患者さんが集まられていました。
↑会場のエントランスで、正木先生が患者さんを迎えます
正木先生による認知症についての健康セミナーが30分、その後、23歳で全身麻痺を発症、気管切開を克服し、現在30歳でソプラノ歌手として活躍中の青野浩美さんのトークと歌のステージ、さらに、正木クリニックが主催するコーラス部「らぽーる」による合唱と続きます。
↑小学校の講堂を満員にする盛況ぶり
正木先生の講演は、認知症の現状、症状を伝え、この病気への理解を促す内容。さらに予防法と、最後には、『フレディの遺言』(著・フレディ松川、絵・こころ美保 朝日新聞出版)の朗読をされました。朗読では、言葉、先生の声、BGMのハーモニーが素晴らしく、来場の方の多くが涙されていました。
↑正木初美先生による「よくわかる認知症講座」
↑認知症の患者さんの気持ちを話す正木先生
続いて、車椅子でさっそうと登場の青野さんは、まずはシューベルトの『野ばら』で美声を披露し、会場を魅了します。
次に、こてこての関西弁でトークを展開。ご自身の病気との格闘、歌への想いを本音あけっぴろげでユーモラスに語られ、また歌へ。トーク中の関西弁とサービス精神、歌うときの美声のギャップに、さすがは関西人、芸達者! と一人ツッコミを入れながら聴いていました。
来場の皆さんも楽しそうで、隣の人の肩をたたきながら笑ったり、歌をはもったり。「ああ、双方向だ。大阪だなあ」と会場全体の動き、活気にウケました。
↑ソプラノ歌手の青野浩美さん。ドレスのすそが車いすをおおっています
全身麻痺を発症後、無呼吸の発作に見舞われたという青野さん。担当の医師から、「気管切開をして人工呼吸器をつけます。声は出なくなります。歌手復帰は前例がない」と説明されたとき、「それなら自分が前例になればいい」と思ったのだとか。
長いリハビリを経てその思いは結実し、「病気をしたから今日、皆さんにここでお目にかかれたのです」と笑顔で、そして力強く話されます。
イベントの締めくくりは、正木先生を中心にしたコーラス部による、「秋歌のメドレー」。月に2度、メンバーがクリニックに集まって練習をされているそう。
ヒューマンノートという、関西を中心に700名の歌好きの人たちが結成するグループの応援参加もあり、「歌が大好き。歌は人を元気にし、人を癒やす」と言う正木先生の想いを体現されているイベントでした。
↑正木クリニックの患者さんや有志で結成のコーラス部「らぽーる」。中央が正木先生
和菓子の引き出物まで用意され、大盛況のうちに、あっという間の2時間が過ぎて行きました。
正木クリニックは街の医院ですが、毎年、春には患者さんを募った旅行を、秋には「健康イベント」を開催されています。イベントはもう23回めになるそうです。ひと言で23回と言っても、それはなかなかできることではありません。
弊社も文化人の講演会などイベントを主催、運営することがありますので、こうしたことを23回も積み重ねるにはどれだけパワーがいることか、よくわかります。
来場の皆さんはご高齢の方がほとんどですが、笑顔、楽しそうなオーラがこのイベントの成功を物語っており、「継続は力なり」とはどういうことかを見せていただきました。
↑コーラスタイムには、白衣を脱いで着替え、髪をおろされて登場の正木先生(中央)。美人先生としても有名です
■正木初美氏プロフィール。日本臨床内科医会専門医、大阪府内科医会理事、大阪府女医会理事、日本内科学会認定医、日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医、正木クリニック院長。
正木クリニック:大阪府大阪市生野区桃谷2-18-9 TEL:06-6741-5546
■これまでに弊社スタッフが正木先生に取材し、マイナビウーマンほか大型ポータルサイトに配信された記事一覧はこちらです。ぜひご一読ください。